営業の醍醐味

これは以前私が資格の会社に勤めていた時の話です。
私の会社で有名な資格なら大抵は扱っていました。
個人営業というよりも法人営業の方が多かったです。それこそ、アポイントが取れれば御の字ですが、とれなくても、訪問営業をかけていくといった毎日でした。

最初は慣れませんでしたし、何も聞かずに断られるだけなので、本当にやっていて意味があるのか悩んだ時期もありましたが、せっかくやるのだから楽しんでしまおうと考えてから、営業方法が変わりました。

まず、全く仕事の話をしないことにしました。少しやけになっていたかもしれませんが、どうせ断られたり、嫌な顔をされるのなら、もう仕事の話は後にしようと考えました。そして最近の時事ニュースから相手の会社についてなど、本当に様々なトピックを雑談して終わるのです。

それでも、先方と話すことで相手がどういう思考をしているのか、どういう価値観を持っているのか次第に分かるようになります。

営業はしなくてよいのですか?と向こうから聞かれたりもしますが、話が楽しかったので結構ですと言います。ただここで、また次回も来て良いですか?と問えば、会ってくださったかたはたいてい了承してくれました。
そして、次も前回の話の続きや、自分で調べたことなどを話すのです。

そうしていると、相手が私に対してどんどんと警戒心を解いていくのがわかりました。
そこで商談の効率化に必要なことに私は気づいたのです。
相手は、見ず知らずの他人が押しかけてくるのですから、騙されないぞ、信じないぞといった態度で臨んでくるのは当たり前なのだと。

それは、商品が胡散臭いとか、高額だとかの問題ではなく、売り手である私への警戒心だったのです。何度もあって会話すれば、この人はまともだ、大丈夫だと思ってくれます。
そうすると、その人が扱っている商品だから大丈夫だという考えにつながるのだとわかりました。

商品に対して心を開いてくれる瞬間をこうして待つのです。
後は、全てスムーズに行きます。多少の値段交渉などはもちろんありますが、何も売れないよりはマシです。こうして私は営業のやり方を変えただけで、営業成績がグンと伸びました。
今ではこれが天職だと思っています。